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嫌よ、そんなつまらない人生。
多分神様は今までにこういった転生に、関与してきたことが多々あるんだろう。
この慣れた言葉選びは、少なからず初めての経験ということはなさそうだ。
そんな中で私みたいな平凡に生きたいという願い且つ、企業に務めたいなんていう転生者なんて今までいなかったんだろう。
そんな中で、この私が例外を作ってあげましょうじゃありませんか。
「ええっと……企業となると、その、世界の秩序とか諸々あってな……?」
「私が望むのはそれ以外はありません」
キッパリそう言うと、本格的に神様が困った顔して下唇を噛み締める。
ごめんなさいね、わがままで。
でも私は死にたくなかったのに、ここに無理やり連れてこられたようなものなんだからこの要望には応えて貰わないと。
どうしたものかと神様が辺りを見渡しては落ち着かない様子で、再び私を見た時には何故か泣きそうになっていた。
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