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えっ、そこまで私悪い事をわーわーと言っちゃってるのかな……流石に意地悪しすぎ?
今にも誰かに助けを求めそうな神様は、一つ深呼吸して口を開いた、が。
その前に何故かぐにゃりぐにゃりと空間が歪んだ。
「なっ……!」
神様の困惑した顔が一気に青ざめていくのが分かり、この空間の歪みが異常なものだということを悟る。
も、も、もももももしかして私が拒否してしまったから、世界の均衡が崩れるとかそういう非常事態になってしまったとかそういうの?!
慌てて立ち上がろうとした次の瞬間、私達以外の声がどこからかこだまして聞こえてきた。
「アルバルトさん!?こればっかりはダメですって!」
「こんな逸材を手放して次があると思うのか?!私はこの大きなチャンスを手放すわけにはい、か、ん、の、だあああっ!!!」
声がハッキリと聞こえたと思った時には、突如空の中に現れた扉を開けて出てきた知らない男性。
長い赤毛を束ねたダンディーな男性が空の上をズカズカと歩いてきて、神様は玉座から立ち上がってダンディーな男性を引き止めようと駆け寄った。
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