本日、死にました。

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この世界にはたくさんの神様がいて、自分で作った世界の平和を守る存在、それが転生者ということ。 そして神様が求めている転生者を、この会社でピックアップして神様に報告する。 神様はそのピックアップした転生者の中から、転生者を選び命を与える。 そして世界の均衡が保たれる、と。 世界の平和が保たれることによって……幸せに暮らしました、めでたしめでたし? 「転生者を選び出して、転生することで平和が保たれるのは分かるんですけど……なぜ平和であると利益が生み出されるんですか?」 「平和であればあるほど、これからも平和をもたらしたまえと人々は神に祈るだろう?」 「なるほど」 神社に行けばお賽銭をお供えをする、私達の暮らしていた世界で考えれば早い話だった。 お賽銭の使われ方は色々あるらしいが、今回の説明でいうお供え物を会社側が受け取るということになる。 お供え物は魔力に変わるらしいが、そこの原理はよくまだわからない所だ。 「商品を各地に売りに出向くことで、その国や村などのその場の状況も把握できる。その場の状態が悪ければ、神はまた何かきっかけをもたらす者を選ぶ準備に取り掛かるんだ」 「神様がその地域を良くすることはできないんですか?」 神様が作り出したものであれば、自分の魔法とやらでそこはあっさり解決できるはずだ。 それをしない理由を考えてみるが、答えは出てこない。
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