新しい生活のはじまりはじまり〜!!

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そうならない為にも、まずは知識のある範囲内で行動したい。 でもまあ、気にはなることではあるが。 妖精と行動できるなんて、可愛らしいファンタジーの主人公みたいで少し微笑ましい。 そんな私の考えを読み取ったのかは分からないが、一人の淡い朱色のワンピースを身にまとった妖精の少女が近づいてきた。 キラキラした羽を羽ばたかせて、ふわりと私の耳元で何かを囁いた。 「?」 なんと言ったかのか聞き取れずにいると、前を歩くカルネさんが小さく笑った。 「リカさん、もう気に入られたんですね。早速リカさんのことを歓迎していますよ」 「そうなんですか?」 「右も左も分からないことだらけだとは思いますが、安心してください。ここで働く者達は皆、リカさんの事を歓迎していますから」 言葉は伝わらないかもしれないが、その嬉しい言葉に私は妖精に向かってありがとうと呟いた。 嬉しそうに妖精の少女は笑って、元いた場所へと戻っていく。 歓迎されている、その事実に私の胸はなんだか温かくなった。
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