新しい生活のはじまりはじまり〜!!

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ぐるっと部屋を見渡し、満足感に満たされていくのが分かる。 異世界での生活もこんな素晴らしいものなら、全然悪くない。 むしろ上出来すぎてはいなかろうか。 「リカさんのお部屋を案内しますね」 浮かれる私を他所に、カルネさんは二階へと続く階段へと足を踏み出していた。 慌ててその後ろを追いかけて、私もその階段を上る。 階段の踊り場に設置された窓から、優しい光が降り注いでくる。 その光をくぐり抜け二階へとたどり着くと、まるでホテルにでも来たかのような空間が広がっていた。 「リカさんはこの階の一番端のお部屋です」 案内されるがままに着いていき、紹介された一部屋に私のテンションが一気に上がった。 「こんな綺麗なお部屋貸して頂けるんですか?!」 「もちろんです。必要な家具だけしか置いてませんけど」 いやいやいや、そんな必要な家具を置いてある綺麗な部屋を無償で貸していただけるなんて有り得ないことですよ。 ベッドに一人用の小さな作業机、おまけにチェストまで。 壁には全身鏡までも備え付けられている。 私が前の世界で生活していたあの4万5千円のワンルームよりも、格段とランクが上がっている。
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