新しい生活のはじまりはじまり〜!!

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そんな私を現実に引き戻すかのように、部屋の扉がノックされた。 体をびくりと反応させつつ、窓を閉め全身鏡で寝癖を隠すように櫛で梳かして扉を開けた。 「はぁーい」 「おはようだニャ、リカ殿。昨日はぐっすり眠れたかニャ?」 昨日と同じように扉を開ければ、コテツがピシッと整えられた身なりで私の部屋の前にいた。 「おはよう、コテツ。お陰様でぐっすり眠れたよ」 「それは良かったニャ。それにしてもリカ殿は早起きなのニャ」 「こんなにリラックスした状態で朝を迎えられたのは、初めてだよ。お陰でスッキリ起きれたの」 学生の頃も寝坊という寝坊はしたことはなかったが、毎日がぐでーっとした朝だった。 環境が変わったから緊張していて早く目覚めた、といった感じもまるでない。 むしろ実家にいた時よりものんびり寝ていた気がするのに、スッキリ起きれたのは不思議だ。 ……まあ、きっとコテツのマッサージ効果だろうけど。 「朝ごはんの準備が出来たニャ。支度をして下に降りてきて欲しいニャ」 「分かった。すぐに行くね」 そう答えると、コテツはニャ!と一つ可愛らしく敬礼して、すたこらと下へと降りて行った。
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