株式会社 異世界転生スローライフ

新しい生活のはじまりはじまり〜！！

寝起きとは思えない程の身軽さで、部屋の中に戻り身支度を整える。

昨日買ってもらった服に袖を通し、とりあえず髪を一つに結って部屋を飛び出した。

下の階に降りて洗面所でパパっと顔を洗い、そのままリビングに向かった。

美味しそうな優しい朝ごはんの香りが鼻とお腹を刺激する。

リビングの扉を開ければ机の上に並べられた朝食が湯気を立てて、冷めないうちにお食べなさいとでも言っているようだった。

「おはようニャ。そこの空いてる席に座るニャ」

「ありがとう」

言われた通り、朝食が並べられた席に着き朝ごはんを見つめた。

プルンとした半熟卵のベーコンエッグに、色鮮やかな野菜のサラダと焼きたてのカリッと焼かれた渦巻き貝のような独特の形のパン。

それにオニオンスープのコクの効いたいい香りが充満している。

デザートには、これはヨーグルトだろうか。

夕食の残り物を適当に食べていたいつもとは違う朝ごはんに、お腹の虫が暴れ出す。