新しい生活のはじまりはじまり〜!!

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「いただきます」 両手を合わせて、コテツに向かってそう言うとドヤ顔をしたコテツが召し上がれと頷いた。 料理自体はそんなに文化は違うようなことはないんだろう。 慣れ親しんだ味が口いっぱいに広がって、朝から心が温まる。 食材には多少の違いはあるのかもしれないが、コテツの腕にかかれば私の胃袋なんて簡単に掴めてしまうようだ。 流石です、あっぱれ。 「今日はたくさん動くだろうから、しっかり食べて行ってニャ」 「そういえば、今日から一緒に働く先輩ってコテツ知ってる?」 「キサギ殿のことニャ?先に用事があるからと迎えには来れない代わりに、手紙を預かってるニャ。朝の支度が終わったら、買い物に行く道まで一緒に着いていくニャ。そこからはコテツも仕事があるから、リカ殿!頑張ってニャ!」 そう言ってコテツに渡された手紙を受け取り、中身を確認する。 見慣れない文字だというのに、何故か頭が勝手に理解していく。 「リザウルト区、噴水前……って文字が、読めてる」 「転生者への神からの贈り物ニャ。時にはその贈り物がつかないケースもあるらしいけど、リカ殿はラッキーニャ」 「ありがたや〜ってことなのか。神様ありがとう」 外国語の取得が不得意な私にとっては、読み書きが勝手にプレゼントされているのは感謝しかない。 手紙に書かれていたのは、ちょっとした挨拶と今日の集合場所と時間の内容だった。
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