新しい生活のはじまりはじまり〜!!

26/45
前へ
/340ページ
次へ
リザウルト区の噴水前、朝:九の鐘までに集合と書かれた地図の端に、見慣れた日本語でよろしく!と書かれていた。 キサギさん、かあ……一体どんな人なんだろう。 手紙からして人懐っこそうな感じがして、少し安心する。 カルネさんは昨日お人好しさんって言っていたけど、果たしてどんな人なのか今から緊張もするけれど楽しみになってきた。 まだまだ知らないことしかないこの世界だけど、不安にならないのはきっと暖かく迎えてくれる人が近くにいるからなんだろう。 スープの温かさで心も体も暖かくなったところで、大きな声で気合いを入れつつご馳走様でした!と合掌した。 「新生活も始まることだし、コテツがちょっとした身支度手伝うニャ」 「身支度?」 「待ち合わせ時間もあるニャ。今は拒否権なしニャ〜」 お皿を流しに片付けた私に有無を言わせずコテツは洗面所へと私を連れていった。 そのまま流れ作業のようにコテツが私に歯ブラシを渡してくるので、その場で歯を磨いているとコテツは自分用の踏み台を持ってきたかと思えば器用に私の髪を梳かしていく。 なんか子供の頃に戻ったようなそんな感覚に、私は素直に甘えることにした。
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

266人が本棚に入れています
本棚に追加