新しい生活のはじまりはじまり〜!!

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歯を磨き終わると寝癖も綺麗に直って、三つ編みがアクセントになるハーフアップになっていた。 いつも時間短縮でポニーテールしかしない私には、なんだかいつもと違う自分が鏡に映っているようなそんな気がした。 家事も出来て、髪もいじれるなんてすごい事もできる猫……じゃなかった妖精もいるもんだ。 しかも男の子でこんなに器用にできるなんて、尊敬しかない。 「さあて、準備完了ニャ。あとは念の為の肩掛け鞄を持って出発ニャ!」 「何から何までありがとう、コテツ」 「これがコテツの仕事ニャ。気にするニャ!」 自信満々に胸を叩くコテツを見て笑うと、コテツも一緒になって笑った。 リビングに戻って手渡された鞄を肩にかけて、コテツと共に裏口を使って外へと出た。 朝の新鮮な空気を感じながら、振り返り寮に向かって一つ笑顔を向けた。 「行ってきます!」 返事は返ってくることはあるわけないけど、新しいこの家でも行ってらっしゃいと背中を押してもらえたようなそんな気がした。
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