家族の想い愛…!なんちゃって。

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やるべきことが分かってしまえばあとは実行してしまうだけだ。 私も両手の拳を握りしめ、気合いを入れる。 「じゃあ早速、犯人を捕まえに行きましょう!」 「気合い十分だな」 笑うキサギにこくんと強く頷くと、キサギは立ち上がり足跡の方へと進み出す。 私もその隣で辺りを散策しつつ犯人を警戒しながら歩く。 いつこちらに気づいて何かを仕掛けてくるかは予想がつかないため、とにかく足手まといにならないように注意するしかない。 そんな私とは別に、キサギはピクニックにでも来たかのように随分と呑気だ。 そんな調子で森の奥へと進み、道無き道を進むと突然足跡が消えてしまった。 「あれ、キサギ足跡消えちゃったよ?」 「ここが入口らしいな」 「入口……?」 何処を見渡しても立派な木々しか見えない森で、何の入口もない。 目の前に見えると言ったら、そびえ立つ一本の大きな木だけだ。 また魔力とかそう言ったものでしか感知できない、もしくは魔力がないと見えない入口でも目の前にあるのだろうか。
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