203人が本棚に入れています
本棚に追加
四角いタイルが並んだ無機質な天井、むき出しの蛍光灯が目に入る。
「ん…」
ここは…
…どうやら、保健室らしい。
真っ白で固いシーツの中に閉じ込められているようで、なんだか落ち着かない。
でも、まだ頭がぼうっとしていて、身体がうまく動かせない。
「俺…何してたんだっけ」
大輝への想いを消したくて、走って、走って、そして…
「悠斗」
すぐ隣で、聴き馴染んだ、低くて優しい声が聞こえた。
「悠斗、大丈夫か?」
大輝が、俺の寝ているベッドのすぐ横で、心配そうに俺を見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!