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俺の腰の下にクッションを置き、ゴムをつけて、大輝が初めて入ってくる。ゆっくりゆっくり、時間をかけて。
異物感はあるけど、痛くはない。大輝を見上げる。切なそうに下がった眉、何かに耐えるように揺れる瞳、ゆるく開いた口。
…おまえだって、いい顔してんじゃん。
「入った?」
「…うん。全部入った」
「どう?」
「悠斗の中、あったかくて、気持ち良すぎて…マジ動けない。どうしよう」
やっとひとつになれた。
目を合わせて笑った。ボールが放物線を描いて、きれいにゴールに入った時のような気持ち。
「悠斗、好き。大好き」
「ん…、俺も」
快感というにはあまりにふわふわした、綿菓子のような感覚の中で、俺たちはキスをした。
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