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ほんの少しずつ、大輝が動き始める。
奥に進み、また戻ってくる。壁を擦れる生々しい感覚。時おりさっきの場所を擦り、身体が小さく跳ねた。
大輝の唇から、時おり吐息が漏れる。
おまえだってエロい顔してる、って言おうとしたのに、全然声なんか出なかった。甘い息の音しか出てこない。
そんな俺を見て、大輝は恍惚としたように笑った。
そして大輝は、また律動を開始する。しばらくして、ぐっと顔を歪めた。
「…っ、ごめ、悠斗…、も…っ、イク…」
言い終わらないうちに、大輝は全身で震え、背中を逸らした。見た目の良さもあいまって、まるでギリシャの彫刻みたいに綺麗だ。俺はそう思いながら見ていた。
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