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「ひとつになれたから、次の課題は、悠斗を俺のでイかせること、かな。夏休みに入ったし、頑張ろうね、悠斗」
簡単に事後処理をしながら、そう言って大輝は笑う。前の、目尻に皺を寄せた笑い方も好きだった。けど今の、顔全体をくしゃくしゃにして笑う大輝の方が、もっと好きだ。
俺は倦怠感で動けず、ベッドに転がったまま、返事をする。
「課題って…夏休みの宿題かよ。せっかくバスケ部、インターハイ出場決まったんだからさ。練習とか頑張んなきゃだろ」
「えー、インターハイより、悠斗の方が大事」
「ちょっ…くすぐってーよっ!」
そうして俺たちは、また抱き合ってキスをする。
拙くて、恥ずかしくて、かっこ悪い、そんな俺たちの恋。
俺たちの道は、また続いていく。
I’ll cross my fingers for you.
あなたの幸せを祈ろう
了
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