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全ての性を吐き出した明慶は芙蓉を潰さないように、そっと倒れこんだ。 射精がこんなにもすべてを持っていかれそうな感覚になるとは思わなった。 そもそも、1人上手をしている時はこんな脱力感など感じたことがない。 荒い息をゆっくりと整えながら、芙蓉の髪を何度も何度も梳いた。 まだつながったままの状態で、啄むようなキスを頬に落としたり、唇におとしたり・・・ このまったりとした時間がかけがえのないモノに感じてしまう。 「重くないか?」 俺のバイブルには下になっている相手への気遣いを忘れてはならない、と書いてあった。 明慶は自分の知り得る全ての知識を総動員して芙蓉を大切に扱う。 夢にまで見た行為を今、成し遂げたのだ! 正直、もう一回、二回と、既に気持ちは欲張り始めている。 だが、芙蓉の身体の事を思うと無理はさせたくない。 「だ、だいじょ・・・ぶです。」 掠れた声でうっとりとした顔で応える芙蓉、男にしては高い美しい声をここまでからしたのは自分だ。 そう思うだけで、また興奮の波がやって来そうになる。 底のない自分の欲に、待て待て、とストップをかけなんとか平静を保つ。 「無理をさせたな、すまない。今退くから。」 繋がっている部分を抜こうと腰を引くと 「あっ、ま、まって。行かないで。」 明慶の逞しい二の腕を細くて小さな手が弱弱しく掴み、離れる事を拒んだ。 芙蓉のあまりにも可愛らしい仕草と言葉に、明慶は思わず、引いた腰を前につき進めてしまった。 「あんっ!」 まだ硬さを保ったままの雄は内部を上手にかき回すような形になってしまい、芙蓉の口から嬌声が上がる。 結合部からは明慶の分身が漏れ出て、ぐちゅり、と卑猥な音まで響かせた。 「は、離れたくないです。明慶様の体温が気持ちよくて・・・」 顔を背け、真っ赤になりながら可愛らしい事をいう芙蓉。 明慶の雄はその言葉でまたガチガチに硬くなる。 「しかし、でも、お前を潰してしまうから、ほら、ね?」 下半身は欲望に忠実、脳はなんとか格好つけようと必死、というごちゃごちゃの状態の明慶はオドオドしてしまう。 「―――じゃ、じゃぁ、あの・・・抱っこ。」 「―――――え”っ?」 今この子は俺に何と言った?この可愛らしい口で、この可愛らしい顔でこのなんとも艶めかしい状態で何と言った? 小首をかしげて頬を染めながら、何って事を頼むんだ!このまま抱っこしたらどうなるのかわかっているのだろうか・・・。 だが、彼が望むことは出来る限り応えたい。それにこんなお願いは断る理由が見当たらない。 明慶は繋がったままで芙蓉の背に腕を回し、一気に起こした。 「んぁぁぁぁっ!・・・あ、あぁっ、んんっ」 勢いよく起こされ、しかも自分の体重で奥深くに突き刺さる肉棒。 結合部はピクピクと痙攣し、そのたびにさっき注がれたばかりの液が漏れだす 芙蓉はまたとんでもない快感に落ちながらも、ふわりとほほ笑んで 「あぁ・・・暖かい。明慶様・・・」 そう言いながら明慶にギュっとしがみ付いて来た。 この態勢は明慶が一番大好きな対面座位、通称”お座り抱っこ”だ。 バイブルで勉強してきた中でも一番憧れの体位だった。 憧れが現実に変わればもう勢いは止められない。 これ以上広がらないというくらいに大きな口を開けている芙蓉の孔をそっとなぞる。 隙間などないくらいにびっちりに自分の雄が埋まっている、それも根元まで。 「あっ、あぁんっ、そんなっ、だめっ」 小さな身体を抱きしめ、腰をゆらゆらと動かし始めた明慶の目つきは、また獰猛なただの雄の顔に戻っていた。 ねっとりとした唾液の交換をする様なキスを与え、突き上げる様に腰を動かす 芙蓉の小さな身体は明慶の上でリズミカルに跳ね上がり、まるで歌を歌っているかのように声を漏らす。 大量に出された精液が隙間から漏れ出て、より一層なめらかに内壁をこすり上げていく。 ぐちゅ、ぐちゅ、と部屋中に淫卑な水音が響くのにその音すら互いの興奮を高めていくのだ。 この態勢は芙蓉の一番いい所を確実に掠めていく、深い所で暴れまわりいい所にもキスをしていく。 さきほどから彼の内腿は震えっぱなしだ、明慶から離れないように、振り落とされないようにと必死にしがみ付き、強すぎる快楽に耐える様に明慶の肩にかみつき歯型を残していく。 ちくりとしたこの痛みすら明慶にはご褒美だ、もっともっと鳴かせたい。 腰の動きを速め、芙蓉のウエストに大きな手を添え、これ以上深くは繋がらないというまで密着し、内壁に雄を擦り付ける。 芙蓉はのけぞり涙を流しながら、その小さな雄から性を吐き出した。 力が抜けぐったりとし始めたところを支え、そのまま強く抱き寄せると明慶は 再度腰を動かし、深いキスを与えながら思いっきり奥へと液を流し込んだ。
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