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え、エッチな香りとな・・・。明慶は自分の抑え込んでいるはずの要望が小出し小出しに漏れていたことに気づき、どうにも恥ずかしくなってしまった。 「あ、いや、これ、これはですね・・・。」 なんといって説明したらいいのだろう、君があまりにも魅力的だから?それとも、君が好きすぎて我慢限界です?それとも・・・。 「ぼ、僕の匂いも、え、エッチな感じなんですか?僕はまだよくわからなくて  でも、あの、明慶様のこの香りもイヤではないんです・・・。」 無意識に男を呼び起こさないで欲しい、これでも必死に抑えているんだ。 本当なら今すぐその可愛らしい唇にカプリと食らいつきたいし、夜着から透けて見えるその肌にも触れて、滑らかさ具合を自分の手で確かめたいのだ! さっきから、むっくりと起き上がってきているミニあきちゃんをどうにかこうにか諫めているんだ! 明慶は天に向かって細く長い深呼吸をし、じっと目を閉じ精神力を高める。 この睡蓮の門で会った時は鋭いナイフのような雰囲気を出していたというのに 安心してしまうとこんなにも心許してくれるのか・・・。 明慶は芙蓉の繊細でもろい神経をただ愛おしく思った。 「あの、明慶様?僕、変な事を聞いてしまいましたか?」 先ほどの芙蓉の質問に答えていなかった明慶は、上目遣いで聞いてくる彼にまたもやドキドキさせられる。 「え、エッチなのは俺の方で、君からは清楚な香りが漂ってきている!」 結局意味の分からない事を言い、芙蓉の顔を笑顔全開にするだけになってしまった。だが明慶は誇らしく思う、自分にしか彼をこんなにも笑顔にすることは出来ないだろうと自信があるから。
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