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芙蓉の後継ぎ問題は時間をかけて選ぶことに決まった。 6人は、広間の奥、昼食をとった部屋へと戻った。 真絹は、ずっと下を向き眉間に皺をよせていた。先ほどのオメガ達の失態は彼の心を傷つけるにには十分過ぎた。 今までこんな事は起きたことがなかった、皆がこの街で習った事をきちんと行っていたし、礼節というものに対してもっと真摯に向き合っていた。 「・・・明慶様。申し訳ございません、この無礼はわたくしの責任です。  どうか、わたくしに処分を。」 少し膨らんできたお腹を潰してしまうのではないかというくらいに深々と正座でお辞儀をする真絹。 明慶は慌ててそれを制した。 「なっ、大丈夫ですから!お腹っ!潰れてしまいます!お願いですから  頭をあげてください、俺も軽率な行動だったと反省してます。」 「そうだ、明慶、お前は迂闊なんだ。まきちゃん、お腹潰れちゃうから起きて  俺が代わりに頭を下げるから・・・一瞬だけ。」 竜聖も真絹のお腹が心配で心にもない事を言い出した。 コイツは謝らない、俺達に頭を下げたことなど1度ったりともないのだ。 木蓮も芙蓉も真絹に寄り添い、心配そうに宥めている。 そんな姿を見ていると、だんだん明慶が悪者になっていく気がしてきた。 「ご、ごめんなさい。これからは気を付けます。」 明慶が謝った事で竜聖は非常に満足げに頷き、柳ヶ瀬は渋面になった。 「とにかく、芙蓉様は早急に奥に入るべきだと思います。」 木蓮が切羽詰まったような表情で明慶に進言してきた。
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