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「お疲れ様。」
そう僕が声をかけると、外山はにっこりと笑った。
「そういえば和温は奉仕部の活動には慣れたか?」
実はこの一週間、部長の高崎先輩から、奉仕部の活動を叩き込まれていた。
高崎先輩は、僕が仕事を覚えるのが早いとよく褒めてくれた。
あとは、部の主要な雪まつりの研究実績とかを教えてもらっていた。
武田の目線が痛かったが、、、。
そのことを外山に伝えると、ハハハと外山も笑う。
「まあ慣れてきたってことだよね。」
確かにその通りだなと思う。
「まあ中学生の時武田はよく高崎先輩と佐奈ちゃんの3人で遊びに行ってたらしいからね。」
「へぇ、そうなんだ。」
高崎先輩が佐奈と中学校が同じだってことは、前に先輩から聞いていた。
仲いいんだなって思う。
まあ、武田の高崎先輩への愛情が僕は少し怖いが、、、。
一通り話し終えると、
外山は、分厚い本を取り出した。
雪まつりの研究をするのだろう。
そういえば外山と直接雪祭りの話をしたことはなかった気がする。
「雪祭りの調べ物?」
「うん、そういうとこかな。」
高崎先輩から大まかな基本情報とかは聞いているが、やっぱ研究してる本人と直接話した方が、情報が得られると思った。
「外山は雪祭りのなにを調べてるの?」
「うーん、そうだね。いくつかの分野調べてるけど、メインは、(雪祭りの神秘性)ってとこかな。」
神秘性、、、。なんだろう。それを研究しようとする気持ちがとてもよくわかった。
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