第5話 シスタードラゴン

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いつの間にか遊びで翼を羽ばたかせているうちに次第に飛べる様になってはいたのだが、ここまでの長距離を飛ぶのはこれが初めてなのだ。 俺とリュウイチ、ドラミ、ドラゴは普通に飛べているが、問題はスーだ。   ここまでの期間で俺たち五頭の体格には明確な格差が出来ていたのだ。 ドラゴは日に日に身体が成長していき、今やティアマト母さんに迫る程の大きさまでになっていた。  それより一回り小さい俺とリュウイチ、次いでドラミ…そして一番小さく生育の悪いのがスーだった。  彼女は兄弟の中では最も小食な上、あまり運動をせずに昼寝をする事が多かった…それが身体の成長に悪い影響をもたらした。  育ち切らない身体は当然、体力も筋力も未成熟…よってスーは他の兄弟より身体能力が低く飛ぶことも苦手なのだ。  言ってる側から兄弟たちから遅れ始めるスー…息を切らし見るからに苦しそうだ、ちょっとこれは放っておけない。 「リュウイチ兄、ドラミとドラゴを連れて先に行っててくれ」 「ん?どうしたリュウジ」 「スーが辛そうなんだ、俺が付き添って少し休ませる」 「分かった、僕から母さんには言っておくから心配いらないよ」 「よろしく頼む」  リュウイチは少し頼りない所があるものの、とても優しい性格に育った。 一応長兄としての自覚も芽生えてきたようだ。     
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