第4話 俺のドラゴン生活は間違っている

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第4話 俺のドラゴン生活は間違っている

 「ねえ、リュウジ!!遊ぼう遊ぼう!!」  リュウイチとドラミが俺の所に来て遊びをせがむ。 二頭が舌を出して息を荒げている所を見るとまるで大型犬が懐いてきている錯覚に陥る。 「兄さんアレやって!!アレやって!!」 「分かったよ…さあ行ってこい!!」 「「わーーーーーい!!」」  俺は一本の木の枝を拾うと思い切り遠くへと放り投げた…クルクル回転しながら飛んでいく枝を目を爛々と輝かせて歓声を上げながら猛ダッシュで追いかけるリュウイチとドラミ…いや、君たち…君たちにはドラゴンとしての自覚は無いのかね…これじゃあ本当に犬と変わらない。  俺達が生まれてから十日…身体は随分と育った来た、もう人間の大人程の身長がある。  しかし俺と他のドラゴンの兄弟たちには精神的な差が生まれつつあった。 これは前世の記憶…ある程度の人生経験を積んで転生した状態のドラゴンの俺と、一からドラゴンとして生を受けた兄弟たちとでは精神年齢に差があっても仕方がないのかもしれない。  いや、唯一末弟のドラゴは他の三頭よりかは精神年齢は進んでいる様だが、奴は俺を含め他の兄弟たちとコミュニケーションを取ろうとしない。     
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