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康介さんから九時頃連絡があった。健介さんを富美子ママに会わせたいから先に休んでてね、とのことやった。
ナイトバードに行くなら帰りは十二時過ぎになるやろうし、お風呂に入り、十時過ぎにはベッドへ潜り込んだ。
いつの間にか眠っていたけど、不意に誰かの気配で目が覚めた。体重をかけないよう覆いかぶさる影。
「……ただいま」
穏やかな康介さんの声が耳元で聞こえた。ゆっくり目を開ける。
「康介さん……おかえりなさい」
ナイトバードへ行ったのに、康介さんからはお酒の匂いがしない。飲んでへんのかな? アルコールやのおて、爽やかなミントの香りがする。
「今日はありがとう」
チュッチュッと耳から髪の生え際にキスしてくれはる。半分寝ぼけてボーッとなってる意識のまま、康介さんの首に腕をかけた。おでこやまぶたにも落ちてくるキス。
康介さんの優しいキスはいつも心地よくって、気持ちいい。
肌と肌がさらさらと触れ合う。僕の好きな感触。気付いたら履いていたパジャマの下が脱がされていた。
康介さんはキスしながら、片手で器用にボタンを外していく。
「眠ってていいよ」
「うん……」
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