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 康介さんが教えてくれた。根元を押さえたら気持ちええまま、ゆっくりずっとできるんやて。嬉しいけど、気持ちええけど、やっぱ苦しくって僕の息遣いはもっと大きく部屋中に響く。 「ああ、ああっ! こうすけさ、……ん、うう」  足がブルブルと震え、何分も経たないうちに全身から汗が噴き出す。  この感覚が初めて来たとき頭が真っ白になってもうた。あんまり気持ち良すぎると、人って意識が飛んでまうらしい。 「可愛いよ。優海」  ガクガク痙攣するのを構わず康介さんが抉る。 「はあ、はあ、あっ、んやあ! ……ふう、う、も、だしたいです」 「まだダメ。中でイきたいでしょ」 「ああ、や、あう」  ふるふると顔を横に振っても許してくれへん。いつもずっと優しい康介さんやけど、この時ばかりは今みたいに意地悪になる。 「んああっ!」  ゴリッとそこを擦られた途端、全身を電気が貫いた。康介さんの腕をギュッと握る。  ビリビリとすごいのが脳天を抜け真っ白になる。息も止まって、全身が強張り更にぶあって汗が噴き出した。フッと糸が切れたみたいに意識が軽くなる。
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