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ニヤッと笑ったボリスを見上げ、フェオドールはヘラヘラ笑う。でも珍しいから、このまま甘やかされるのも味わってみたい気がする。
「甘々なのって、ダメ?」
「そういうのが好み?」
「今まであまりないから」
素直に言えば途端にボリスの眉根が寄る。そして優しく額に唇が触れた。
「甘くて気持ちのいい夜にしてあげる」
だめだ、既に甘すぎて心臓壊れそうだ。
宣言通り、今日のボリスはとても丁寧だ。ベッドに寝かされ、優しいキスをされながらローブを落とされ体に触れてくる。でも、触れるか触れないかも曖昧なフェザータッチというか……もどかしい。
「ボリス、これは……」
もどかしくて逆に辛くなってきた。
強い刺激に慣らされた体では優しい交わりなんて無理なんだろうか。そんな事を思っている。
でもボリスだってこの訴えを分かっているはず。だって、少し意地悪な顔をしているから。
唇がチュッチュッと音を立てながら首筋から下へと降りてきて、期待に硬くなっている乳首へと進んでくる。そしてその先端に触れるだけのキスをしていく。
「んぅ!」
直接的な快楽を貰って体は喜んでいる。いつも以上に敏感な感じがして、少し怖い。このまま無遠慮に触られたら……挿入、とか。
思った途端腹の奥から脳天までゾクゾクした快楽が走って、フェオドールは喘いでいた。
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