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「お疲れ様でした。お先に失礼します。」
ガチャ...
「あ、社長...何か御用でしたか?」
「いや、あ...眞鍋くん...」
「はい?」
「眞鍋くん...明日の夜、予定あるかな?」
「えと...少々お待ちください。」
彼女はバッグの中から手帳を取出し、 広げた。
「明日の夜は、ご予定は入っておりませんが?何か入りそうなのでしょうか?」
「ん...そうだな。眞鍋くんの予定がなければ、俺の予定を埋めたいんだが」
「え?えと...それは...え?」
「俺の予定ではなく、眞鍋くんの予定がないか聞いてるんだが?」
「え?え?え~」
慌てる彼女が可愛い...
「ダメかな?俺と食事とか...」
「ダ、ダメじゃないです...」
「明日空いてる?空けといて...」
「は、はい...かしこまりました。」
「クスクス...明日、楽しみだ...じゃあ、お疲れ様!」
「(///ω///)...はい...お疲れ様でした。」
由紀乃は頬を赤らめていた。
俺だって、心臓が飛び出しそうな程
緊張して...
でも...第一段階は突破だな
社長室に戻った俺は
ソファにドサッ...と脱力した
『はぁ~緊張した...』
コンコンコン...
「どうぞ」
「失礼致します」
「あ、仲村...さん...」
「フッ...社長、お疲れのようですね?」
「いや、大丈夫だ...」
「社長、夏川物産の社長からお時間を...とご連絡がありまして。」
「うん...」
「明日か明後日はいかがでしょうか?」
「明日はダメだ!」
「は、はい。かしこまりました。では、明後日で調整いたします。」
「すまない、頼む。」
「明日はご予定がございましたか...」
「...やっと、眞鍋くんを誘えた...んだ」
「左様でございましたか...それはそれは...承知致しました。」
仲村さんはニッコリ微笑んで
社長室を出て行った。
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