勇気を出して

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次の日 昼食に海浬を誘って 由紀乃を食事に誘ったことを伝えた 「お~!絢人にしては頑張ったな(笑)」 「からかうなよ」 「すまんすまん。でもかなり勇気がいったろ?」 「まあな...初めてのことだし」 「そうだな、お前は自分から動いたことなかったしな...来るもの拒ますだったけど(笑)」 「余計なことは...忘れろ!」 夕方、終業時間を気にしながら 仕事を片付けていく コンコンコン 「失礼致します」 「あ、仲村さん...。」 「社長...もういつものように仲村と...」 「わかった、で、なにか?」 「昨日お話した夏川物産の夏川社長との会食は明日セッティングしておりますので、よろしくお願い致します」 「わかった。」 「お時間等は、また明日朝に...」 「うん」 「では、失礼致します」 終業時間になり 社長室を出て、秘書課の前へ ガチャ 「あ、社長...お疲れ様でした」 「お疲れ!気をつけて、また明日」 「お先に失礼します」 数人の秘書達が退社していく ガチャ ドアが開く度に緊張する 「社長...クス...彼女は後10分程で出れますが...」 「すまない、仲村。じゃあ、地下駐車場で待ってると伝えてくれないか?」 「承知致しました。」 仲村に伝言を頼み、俺はドキドキ煩い心臓と闘いながら...駐車場で由紀乃を待つことにした 待つことも こんなに楽しいなんて... いったいどうなってんだ?俺... 車のボンネットに身体を預けて ぼんやりとエレベーターを見つめていると 到着ランプが点滅する 点滅と同じように心臓が速打つ ポーン 扉が開くと そこには 由紀乃がいた 少し早足でこちらに向かってくる 『なにもかもが...可愛い...』 デレているであろう顔を 意識して直す
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