俺が似合う相手だろ

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俺が似合う相手だろ

「小日向さん、外回り一緒に来てくれないかな?」 デスクの横に来た小林。 「はい、わかりました」 いつもは営業事務で店の中にばかりいた。だから、こうやって小林と一緒に外回りに出るなんて事は初めてだった。 営業車に乗ると、小林がハンドルを握りながら笑顔をヒカルにみせた。 「さて、行きますか」 「はい、よろしくお願いします」 「なんだか堅苦しいなぁ?」 走り出した車の中には小林の人柄のせいか、温かくて和やかな雰囲気が生まれていた。 「はあ、でも……なんだか初めての外回りに緊張してしまって……」 「大丈夫だよ。今日から俺がフォローしながら、みっちり小日向さんを一人前の営業に育てるからさ」 「よろしくお願いします。主任」 信号で停まると、にっこりと微笑んでヒカルの顔を見る小林。 「大丈夫だよ。小日向さんは俺のそばにいれば」 ヒカルの頭をポンポンとしてから前方に目を向ける小林。 「俺がいるから、安心して。今日は俺の営業を見てればいいから」 「はい」 ーーー心強いな。そばに主任みたいな人がいると。 運転席に座る小林の優しげな目元を見つめた。 「心強いです。主任に仕事教えてもらえて」 「俺も嬉しいよ。小日向さんがそばにいてくれて」
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