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「場加、助けてくれ!危ない先輩に目を付けられて金をせびられてるんだ!」
阿帆から電話がかかってきたのは、大学生活になじみ始めた6月の事だった。こいつはかつて魔木に金をせびっていたなと、オムツにブリブリ糞を漏らしながらボンヤリ思った。どうやら本当に俺達は魔木の呪いにかかっているらしい。俺は卒業式の日から下痢気味だし、こいつはやってた事が自分に返ってきている。何だこの呪いは…地味!しかし、あいつは言っていた。呪いの期間は3年間だと。つまり今無理して呪いを解かなくても、3年耐えれば呪いは解けるという事だ。
「阿帆、耐えろ。どうせ今だけだ。3年我慢すれば元に戻る」
「いやいや、その前に俺が殺される!間抜と出部曽も大変な事になってるし、1度みんなで会って対策法を考えないか?このままじゃみんな死んでしまう!」
大袈裟な…と思った。俺は下痢、阿帆は金銭トラブル、間抜と出部曽は知らないが、どうせ大した事じゃないだろう。俺は正直呑気に構えていた。そんな地味な呪いじゃ俺達は死なないと。
阿帆があまりにもうるさいので、仕方なくみんなで会う事にした。俺らからかい組の早すぎる同窓会だ。
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