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「え、照れたの?」
「…はっきり言われると恥ずかしい。」
「ごめん、なんか珍しくて…。」
聞き間違いかと思って思わず聞き返してしまったのだ。しばらく沈黙が続いて、見つめあって…
「はははっ」
「ははっ、おかしー!!」
盛大に笑い合った。お互い静かな方なので、声をあげて笑うことは珍しい。
ひとしきり笑って落ち着いた後、両方の耳たぶに保冷剤が当てられた。
しばらくして冷たさのせいで大体の感覚がなくなった後、
「じゃあ、開けるから、耐えられないほど痛かったら言って欲しい。」
その言葉とともに一瞬、一点に鋭い刺激が走る。
正直、職業上痛みに慣れているのでそこまで痛いとは感じなくて、
逆に、アランに与えられている痛みだと思うと嬉しかった。
「痛くないか?」
「大丈夫。」
むしろ、微かな痛みが気持ちいい、不思議な感覚がある。
近くにあった鏡で確認すると、自分の耳にアランの目の色の小さなピアスがつけられていて。
「ねえ… 」
彼の耳についているピアスと見比べると、お互いがお互いのものである印みたいに思えてくる。
そしてそう考えるとどうしようもなく彼が欲しくなって、座ったまま、立っている彼のお腹のあたりを手で掴む。
「…俺もだ。久しぶりだから、ゆっくりしないとな。」
がちゃ、と音がして、アランがドアに鍵をかけたのがわかった。気を利かせてか、照明も暗くしてくれる。
「…ここでするの?」
「待てない。」
一週間前に求められた時より、彼の目はずっと優しくて。
それでも身体はとても熱いのが、抱き合う中で伝わる体温からわかった。
秘所が疼いて、とぷんと中から蜜が溢れ出るのを感じる。
「…あ、まだ、シャワー浴びてない… 」
「構わない。」
きっぱりと言い放たれて、硬い寝台に背中を押し付けられる。
彼が時計を外し、一旦息をつく。
そしていとも簡単に上半身を裸に剥かれ、
「ゃっ…///」
ぴちゃ、と濡れた舌が胸の突起を這った。
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