1000スター達成記念!誓いのピアス②

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「意味がないって、それはひどい。」 しっかりと目を見合わせて、きっぱりと言い切る。少なくとも、この行為に意味がないなんて、そんなわけがないから。 アランは黙って俯いた。その頬に手を添えて。 「生産性がなくても愛を感じることができるし、 …それに、子孫を残すという多くの人が持つ目的を差し置いて一緒にいたいと思えるなら、その繋がりはなによりも深いでしょう…? 俺はアランさんを直接感じたい。」 彼は自分のことを卑下するけれど、人として、俺が誰よりも一緒にいたいと思える存在だ。この行為が、少なくとも俺たちにとって意味があるものだとわかって欲しい。 顔を上げた彼は静かに笑って、俺のことを抱きしめた。 ふわり、甘い香りがする。長い指でうなじを緩やかにこすられ、そこから甘美な刺激が走って。 「…アルはいつも、欲しい言葉以上のものをくれる。」 耳元で低い声が囁いた。その美声に、思わずびくりとしてしまう。 「思ったことを言っただけ。」 「ならそれがほしい言葉だ。 …アル。」 彼の声がすがるような色を帯びた。 「うん。いいよ、早く。」 そう答えて。 彼を迎え入れるために足を大きく開く。恥ずかしいだとかそういう気持ちは、今だけは心の奥底にしまって。 「ぁっ… 」 ずるり、彼の大きな質量が中に入って、俺の胎内を熱で満たした。求めて止まなかった久しぶりの快楽に、歓喜に震えた後孔が、ひくりと一回収縮する。
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