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ヒート中以外の彼の行為は、どこまでも優しい。俺の気持ちいいところを探して、それに寄り添うように侵してくる。
先端の段差で前立腺を擦って、そこから一気に挿入して、奥を穿って。
一回ですら達しそうになってしまうその快楽を、幾度となく与えられればすぐに達してしまいそうになる。
「あっ…、あぁっ…、んっ…!!」
快楽の並みの予兆、奥に熱が集まりかけたと同時に、彼の腰の動きが加速した。
そのまま引き抜くのをやめ、奥をグリグリと刺激されて。
規則的な律動は、いつも決まって俺が達しそうになる瞬間に決まって早くなる。それはきっと、彼のその聡明で美しい青い瞳が、行為の最中俺だけをしっかり見据えているからだろう。
…けれど。
「アランさん、も、気持ち…い…?」
出した言葉は声にならなくて、途切れ途切れの吐息として漏れた。不安になってしまう。彼が俺ばかりに気を使うから。
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