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「もちろん。…アルの中は気持ちよくて、いつでも達しそうになる。」
俺が達してしまわぬように、一時的に彼が動きを止めた。その熱が、わずかに中で脈打って。
そのまま抱きしめられ、熱く口付けられる。
緩く閉じた俺の唇を彼の舌がこじ開けて、その舌に口内を侵された。
「ふぅっ…、ぁっ… 」
うわ歯茎を撫でるように滑って、そのまま奥へ。なぞられたところ全てが敏感になり、声が漏れる。
舌先が喉の入り口に触れて。
…甘い甘い、彼の香り。口内がその香に満たされて、脳に痺れるような快楽が溢れる。
…息が苦しい。でも、彼から与えられる空気に溺れ、窒息するなら本望だ。そうとすら思わせてしまう。
その行為は激しい一方でひどく優しくて、苦しささえも官能の刺激に変えてしまうから。
頭が、ぼんやりする…。
「…綺麗だ。」
低い囁きとともに、彼の唇が離れていった。2人の間に、だらしなく唾液が銀の糸を引く。
開いた唇の隙間から、一心不乱に息を吸い込んだ。ぼやける視界に映るのは、俺の目をじっと覗き込む深海のような青い瞳。
そのままそっと、彼の唇が俺の瞼に降ろされて。
続いて降ってきた額への口づけを合図に、奥への刺激が再開される。
「…くっ…、出していいか…?」
自分の身体にもかかわらず、そこだけマグマの様に熱く感じた。
「…もっ…、早くっ…!!」
内部が彼の熱を欲している。一緒にイクことができたなら、どれ程の快感なのだろう。そんな考えが、脳裏をよぎって。
「くっ… 」
「ぁっ… 」
閉めた喉から漏れ出たような苦し紛れのアランの声とともに、最奥に愛欲が勢いよく放たれた。その熱で、俺の中も収縮を繰り返す。
互いのピアスがぶつかって、かちゃりと小さな音を立てた。誓いの音。なんとなく、そんな気がした。
快楽の狭間で、頭の中がより一層ぼんやりとしてきて。
「あとは俺がしておくから、ゆっくり休んで。」
その声を最後に、ぱったりと意識を手放した。
起きた俺が彼に対して自己評価が低すぎるとごねたことは、また別の話だ。
『作者より』
こんな場所で失礼いたします。1000スター達成、本当にありがとうございました(>人<;)!!
読者の皆様には、感謝の気持ちが止まりません。
何度も言いますがこの2人は私のお気に入りなので、その2人を皆様がお目に触れてくださったこと、本当に嬉しく思っています。
道中暗く、独自設定も多いため地雷な方もいらっしゃる斗思います。それでも誰かが気に入ってくだされば、本当に幸せです:;(∩´﹏`∩);:!
(もしもそのような夢みたいな話があったらなのですが、)2000スター達成したり、読者様からリクエストなどがあったりしたときは、またゆるゆるとssを書き綴ろうかなと思っております。
お付き合いくださりありがとうございます。
沈丁花
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