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部屋に入り、暗いままベッドに横になって天井を見つめた。
ーーー主任に明日全てを話すつもりだったのに。あの人のせいで、私は婚約した事になってしまった。
ベッドの上に置いたバッグへ手を入れる。
売り出し中のタツダ車のパンフレットが出てきた。
ーーーパンフレット……。もう必要無いんだ。お父様は、やる事が早い。きっと、明日には、完全に私の席が職場から消えているはず。
スマホを取り出し、ボタンを押す。
画面が明るくなり、誰かからメールが来ていることを示す数字が①と出ていた。
ーーーもしかしたら?!
ヒカルは、小林からなのではないだろうかと少しドキドキしながら、はやる気持ちを抑えて受信箱を開く。
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