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『なんで反対?』
僕は昨夜の夢を思い出した。
あの夢の中も左右対称だった。
この指輪をつけると反対になるのか、、、?
でもそれが何?
僕は首を傾げながら反対のドアの鍵を開け外に出た。
そこには小便器で用を足すおじさんが1人いた。
僕を見るなり驚いた表情を浮かべた。
なんだこのおじさん?
僕はまたしても首を傾げながらトイレを出ようとした。
するとおじさんが声を掛けてきた。
『お姉さんお小遣い目当て?』
『は?』
僕が間抜けな返事を返すとおじさんが続けて言った。
『君みたいな可愛い子が男子トイレで相手探しなんて時代も変わったねー。』
『何言ってんの?』
僕は理解に苦しんでいた。
確かに自分で言うのもなんだが、典型的な美男子だ。
それでも女と間違われるほど中性的な要素は少ないと自分では思っていた。
しかし、僕は流しの鏡を見て驚愕した。
そこには黒髪ロングの美女が映し出されていた。
『これ、、、ぼく、、、?』
顔を触る仕草を鏡の中の美女もした。
僕だ、、、
間違いなく僕だ。
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