ばあちゃん

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医院に着いて、思い切りドアを叩いた。 が、返事がない。 起きてくれよ! 駐車場に車がない!いないのか? 更に強くドアを叩いたが、やはり返事がない。 くそ~。やっぱ、救急車、救急車。 そうだ、公衆電話、公衆電話はどこだ。 僕は公衆電話を探して走り回った。 くっそう、雨まで降って来やがった。 僕はびしょ濡れになりながら走っていると、 人影が見えた。 「おじさん、携帯貸してもらえませんか。」 「なんだと、くそガキ!俺を誰だと思ってるんだ!親父刈りなんか返り討ちにしてやる!」 酔っぱらいだたった。 「このガキ、ぶっ飛ばしてやる。」 そう言って、その酔っぱらいは追いかけて来た。 こんなことしてる場合じゃないんだよ~。 ずいぶん、足の早い酔っぱらいだ。 なかなか、降りきれない。 僕は雨の降る中、必死で逃げた。 やっとのことで振り切って、気がついたら、家の前だった。 ばあちゃん大丈夫かな。 家に入ると、真っ暗で誰もいない。 ばあちゃん、ばあちゃんはどこだ? 僕はまた、家を飛び出してばあちゃんを探した。 おっと、あの酔っぱらいに見つからないようにしなくちゃ。 僕は雨のなかばあちゃんを探して走り回った。 ばあちゃん、どこにいっちゃったんだ? ばあちゃん。 しばらくして家に戻ると、誰かいる。 「こんな時間になにやってんだ!」 親父のげんこつが飛んできた。 「ばあちゃんは?」 「市立病院だ、病人置いて夜遊びしてんじゃねぇ」 再び、親父のげんこつが飛んできた。 遊んでなんかいないよ。悔しくて涙か出てきた。 「俺はもう行くから、あとはたのんだぞ。」 勝手なやつだ。 病院へ行くと婆ちゃんがベットに横になっていた。 ばあちゃんの顔には白いハンカチが被っていた。
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