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神々の始祖であるイザナミとイザナギは子供の神達に言い聞かせました。
神は和御魂(にきみたま)と荒御魂(あらみたま)の2つの魂を持っている。荒御魂は全てを破壊してしまう、決して荒御魂を使ってはいけないと。
幸せな国を作りなさいと。
その後人の神により人が造られ、神は人と手を取りあい国作りを始めたのでした。
イザナミとイザナギは国の長として、民が幸せになれるよう尽力をつくしました。
しかし、強大すぎる神の力は力を持たぬ人の中に『欲』を生み出してしまったのでした。
とうとう人は神々が自分達の長でいることに腹を立て、権力を求めた欲深き人によりイザナミを殺してしまいました。
イザナミを殺され人に失望したイザナギは激怒し、嘆き、荒御魂を使い荒神となりました。
イザナミと共に作ってきた自然を、人を、国を破壊してゆくイザナギ。
国は光を失い闇に包まれてしまいました。
他の神々はイザナギのあまりの強さにただ彼の嘆きを見ていることしかできません。
ふと、彼のこぼした涙から一輪の雪月花が生まれました。真白き白玉のような真珠玉の浮かぶこれまでで1番美しい花。
そこから荒御魂の神『天一神(なかがみ)』が生まれたのです。
その神はイザナギの荒御魂をしずめ、和御魂へと戻しました。
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