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しかしイザナギが正気を取り戻した時にはすでに遅すぎました。
イザナミと咲かせた神樹は折れ、力を失いかけていました。このままでは国は崩壊し、たくさんの命が失われてしまう。
そんな時でした。黄泉の国からイザナミが
力を貸そうと一時的に戻って来てくれたのです。
二人はかつてのように国創りの儀式をもう一度行いました。今度は自分達の力を全て使って…
すると、光天芒と凪雨が合わさり美しい神楽鈴が現れたのです。
二人は鈴を奏でその音に合わせて唄い、国の幸せを祈りました。
闇ははれ国にはもう一度光が戻ってきました。死にかけていた者は息を吹き返し、枯れ果てた大地にまた花が咲き誇り笑顔が戻ってきました。
力を使い果たしたイザナギはイザナミと共に永遠の眠りにつきました。
彼は最期に民に言いました、手を取り合い全てのものが幸せになれる国を皆でつくって欲しいと…
イザナギが消えゆく寸前、突如イザナギの和御魂が日の光を浴びて強く輝きました。
彼の和御魂からは太陽と和御魂の神:天照が、光からは月と夜の神:月詠が、光があたりはえた稲からは豊穣神:素戔嗚(スサノオ)が産まれました。
こうして、人と神の新たな時代:神代(かみよ)が始まったのです…
___________そして今…
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