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「急にどうしたの」
「いや、今日ね。瞳子がさ。大貴の誕生日がもうすぐで、どうしようかって話してて。そうしたら、旭さんたちもお祝いするんですよねって言うからさぁ」
「それで、聞いてみた、と」
「うん。知らなかったなぁと思って」
まさか、瞳子に「彼氏の誕生日も知らないなんて、酷くないですか」と呆れられた、とは言えない。
付き合いだして、ひと月と少し。
まだ知らないことが結構ある。
それを言い訳にしようとも思ったが、彼女が大貴と付き合い始めたのも、自分たちと同じ日なのだから通用しないことだった。
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