番外編3-3 ありがとう

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「さっきのクッキー食べようか」 「そうだね。じゃあ、そっちは俺がやるよ」 「うん。ありがとう」 こうやって旭は、いつでも『ありがとう』と口にする。 いつからだったか、そうするようになった。 当たり前でない事にも感謝しないとね、と言うのが彼女の考えらしい。 茶を淹れた旭は湯呑を二つ盆に乗せ、足元を気にしながら食卓へ運んで行く。
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