1 刺激

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「小山内。本当は何かあった?大丈夫?」 「ううん。大丈夫だよ。ごめんね」 こんな話は決して、彼には言えない。 離婚をしたのは事実だし、彼女たちの噂には、今のところ刃はないのだ。 ただ一人で勝手に、後ろめたさを心の内の内に仕舞い込んで、目を瞑っているだけ。 その離婚という枕詞が、これまで幾度と旭が前に進むのを引き留めていた。
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