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「意地悪……だなぁ」
「悪かったな。そもそもさぁ。小山内が素直に、一緒にいたい、とか。帰らないで、とか言えば良かったんじゃねぇの?」
「馬鹿。言うか、そんなこと」
膨れた頬が、熱い。
二十八歳で五年付き合った男と結婚をした。
そして三十四歳であっけなく離婚をした旭には、恋愛をした記憶が十年近く昔の話になる。
しかもその時からすると、随分と大人になった。
今の自分らしい恋をすればいいと思っているのに、どうしたら良いものかと毎回頭を悩ませている。
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