2 欲望

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「前のこと思い出した?」 「あぁ、ううん。元夫がどうのってことじゃなくてさ。大貴が大事にされてると思うと、瞳子が辛い目に遭わないか心配になっちゃって」 「あぁ。なるほど。でも加瀬ってさ、意外と人の懐に入るの上手いし、何とかなるんじゃねぇの。逆に母親味方につけて、川上の方が大変そうだけど」 加瀬は、意外と年配の上司などと話すのが上手だった。 恐らく、同年代の先輩よりも、上手く相手に懐いていたように思う。 川上の家族がどうかは知らないが、きっと上手くいくような気がした。
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