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新しい人生
喜久「それでさー、」
守癒「あはは。」
世奈「なんでやねんw」
私達は、とても仲がよかった。
幼馴染みの弐舞喜久に、
中学からの友達の域雫世奈。
そして私が、朱咲守癒。
ずっと…ずっと、この楽しい毎日が、続くと
───思っていたのに───。
キキィイィィイィ!
守癒「え?」
ドゴオォォオォン!!
瞬間、尋常じゃない痛みが走った。
………見ると、世奈と喜久が、何か言っている
ように見える。よかった…助かってたのか……
痛い。痛い痛い痛い。
どんどん体が冷たくなっていく…………
守癒「あ…よ、かった…ふ………たりと、も…ぶ…じ」
守癒「ッ──────!」
そこで私は………息が途絶えた。
~~~~~~~~~~~~~~
守癒「う…うーん…?」
??「守癒よ。目覚めたか。」
守癒「だ、誰………?」
見ると、そこは真っ白な世界だった。
私、死んだから………そっか…
神「私は神だ。この世の神。お前、もう一度人生をやり直したいか?」
守癒「え………急にそんなこと………言われても」
神「やり直したいかどうかを聞いている。『はい』か『いいえ』で答えろ」
守癒「………!」
私は、悩んだ。死んだ時の痛みを知っていたから。
友達の、あの悲痛な表情を知っていたから。
でも………。
守癒「はい…!もう一度、人生を、やり直したい…まだ、思い残しがあるし………それに…」
─私の人生、思う存分楽しみたい─────。
神「………よかろう。では、お前を人間へと転生させる。"形"は、もうあの世界へ作ってある。あとはお前の魂を形に授ければ、新しい人間が誕生する。」
守癒「ちょ、ちょっと待って!その形って、赤子なの?」
神「あぁ、そうだが」
守癒「お、お願いがあります………その赤子を、私と同じ16才の高校生にする事って………出来ますか………?」
神「………はぁ。わかった。形を、16才の高校生にしてやる。特別だ」
シュイィィイィン…
神「これでいいか?」
守癒「はい!十分です。」
神「では、お前をこの"天国"から地球へ送る。」
瞬間、私の体が透けていくのが見えた。
きっと、魂へと化しているんだろう。
待ってて、世奈。喜久。また、会えるから。
そうして私は………新たな人間へと転生した。
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