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冬休み第1日目は、クリスマスイブ。なのだが、今日も一日野球部の練習を入れた。
朝、メシを食っていると。
「はい、遼太」
母さんがテーブルにドンと何かを置いた。見ると、緑と赤のクリスマスカラーにラッピングされたボトル。この形状からいって、シャンパン?
「何のジョークだ? コントでも始めるつもりか?」
こんなもん、オカンにプレゼントされても嬉しかねーぞ。睨む俺に母さんは。
「アンタにあげるわけないでしょ。なんでいい年こいた息子にクリスマスプレゼントあげなきゃいけないのよ。ひまりに、よ」
ひまりさんに? 俺は怪訝な顔をして母さんを見た。
「今夜はケンさんと父さん同窓会なの。で、母さんは今年もいつもと変わらずお仕事。
ひまりはひよちゃんと二人。というわけで。アンタ、野球部の練習終わって家に帰ったら、これ持って宮部家に参上しなさい」
はぁ!?
「じゃ、よろしく~」
いつものクリスマスは、こんな日に働くなんてかったるい、とかブーブー言いながら仕事に行く母さんが、今年は気持ち悪いくらいの上機嫌で出かけていった。
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