微S執事と僕の日々3

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 痛かったんだろうな。  そう思った時、暁斗の動きが止まった。 「お待たせしました」  タオルで汗を拭きながら、こちらへやってくる暁斗の姿に、苦しいほどの想いがせり上がってくる。  昴は腕を伸ばすと、暁斗の傷にそっと触れていた。 「どうなさいました」 「暁斗、痛かった?」  驚いた眼を向けると、昴はこれまで見たことのないような表情をしていた。  眉根を寄せ、心配そうな顔。  切なげな、眼の色。
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