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何て言われて心の中で焦りまくる私、どれだけこの兄弟に振り回されてきたのかが分かる。
《大ちゃん》
背後から聞こえたら声に勝手に肩が揺れて、この家に居るだけで心休まる時はない。
《何してるんだよ》
「手伝ってんだよ」
バチバチとぶつかり合う視線に準備をしていた手なんてとっくに止まっていて。器に盛られたスープなんてもう冷めてきている。
「俺も手伝う」
『ダメですよ!そんなこと!』
「手伝う!」
《お前料理できないだろ?》
「っできるしっ!」
《嘘つけ》
大貴様は悔しそうな顔をして、涼介様は余裕の笑みを浮かべながら私を見る。‥‥そう思ったときにはもう遅くて
《「〇〇」》
後ずさろうとしても後ろにはシンク、廊下への道は二人によって塞がれている。逃げられるとすれば二人が私の両サイドに回り込んで
道が開けるその一瞬のみ。
《「待てよ」》
だけどそれさえも二人に制される。
「いい加減逃げるのやめなよ!」
《ちゃんと俺の気持ちに、答えて!》
右も左も握られた手がジクジクと熱くて痛い。
『私は、、ただの、メイドですかr「俺は〇〇の事ただのメイドなんて思ったことない!」
《「これからも、今でも、大切な人だ!!!!!」》
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