彼女が俺のプロポーズを100回断った理由

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 ハワイの浜辺、スカイツリー、横浜、水族館、思い出の公園、自宅、スクランブル交差点、ひまわり畑、夢の国、大阪のスタジオアトラクション、廃墟、富士山の頂上、つくば山、オシャレなレストラン、クルーザー、フラッシュモブ、小樽、スカイダイビング、スイスの雪原、お台場、エッフェル塔、沖縄、天草、学校の校庭、スキューバダイビング、上海、東京タワー、ベネチアetc.  あちこちでプロポーズをした。  勿論全て玉砕。傷付くなぁ。  そして、この思い出の神社の境内。  彼女は神様に願い事をしているようだ。 「懐かしいな、ここ」 「――――そうね」  ここは、凪と昔、よく来ていた場所だ。  今も記憶が色褪せない、あの夏の日の思い出。 「これからもずっと、僕のそばにいてくれないか」 「無理ね」 「無理か」 「……コレでもう、100回目ね」 「100回目か。……あっという間だな」  彼女は泣いている。  泣きながら、俺に言葉を伝えている。 「プロポーズ、ありがとう……お兄ちゃん 」
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