0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
なんだこれは。
メッセージ送信前に見直して愕然とした。
まず、長い。
このまま送ったら、スーパーでカゴ一杯に買い物したときの母さんが受け取るレシートみたいな、クソ長いメッセージが送られてしまう。
その時点で読むのはめんどくさい。
そしてもう一点、我ながら言い訳臭い文章で、クソダサいと感じた。
自分でもそう感じるんだ。受け取る茉莉はもっとげんなりするんじゃないだろうか。
「ないない、これはない」
ただただ無駄な長文のメッセージは、一瞬で消去された。
スマートフォンを持ったまま、ベッドに身を投げる。
天井を見上げ、深呼吸をする。
はぁ、我ながら言い訳や保身が多くて情けない。
くそっ、自信を持てよ。連絡先を交換しているだけでも、それなりに仲がいいってことだろ!
考えが纏まらず、俺はベッドから飛び起きて、スクワットを始める。
自分に自信をつけるために始めた筋トレ。
まだまだヒョロヒョロの身体だけど、筋トレが終わった後は不思議と気持ちがよく、毎日欠かさず続けていた。
いつもより気合を入れて、限界まで腕立て、腹筋、スクワットをこなした。
「よし、今度こそ……」
最初のコメントを投稿しよう!