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あたしは、朝食には、一切手を付けず、両親に、こういい放った!
「仕事とあたしの晴れの入学式…どちらが大事なの?入学式なん
て、人生一度切りなんだよ!あたし、独りっ子なんだよ!
もう、いい! パパとママにはお願いしない。勝手に共稼ぎに
仕事に行けば! 最低。パパとママ、大嫌い!」
あたしは、髪の毛を振り乱して、ダイニングキッチンのドアを乱雑に開け、乱暴に閉めた。追ってくるママを振り切り、真新しい茶系のコインローファーの革靴を履くと、玄関から飛び出し、通学用の真新しい自転車のワイヤーキーと自転車本体のキーを解錠し、最寄り駅に向かって、ペダルを漕いだ。
あたしの両頬に涙が伝っていた。
「最低…。」
あたしは、自転車を運転しながら、中学からの親友(高校は別々)の、悠里にスマホから片手でLINEした。
葵:悠里、ごめん。今日、夜お泊まりさせて。返事待ってる
ね。 葵。
送信した。悠里とあたしは、お互い、自宅で親子喧嘩をすると、お互いの自宅が避難場所になっていて、中学時代も数回、同様の事例があった。悠里は、モデルの玉城 ティナ似の可愛い女の子だった。
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