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「血の色……」
その言葉に、思わずグラスの中を透かし見た。
「恐れずとも、それに血などは混じっていない」
言って笑うラズルに、つい気になって、
「でも…ラズル、血を吸わなくても大丈夫なの? ……ワインだけで、体がもつの……?」
問いかけると、
彼は目の前のワイングラスを取り上げて、赤い液体を一口飲み込んで
「さぁ、私にもわからない……。こんなもので、生きていられるのかどうか……。
だが、私はもう血を求めないと誓ったのだ……。……だからたとえそれで死ぬことになっても、私はかまわない……」
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